こんにちは。
またまた、久しぶりの投稿となりました。
年度末ということで、駆け込み寺のごとく、めちゃくちゃ仕事がぶっこまれまして、断ればいいのですが「他に頼るところがないのでなんとかなりませんか」と言われてしまうと断ることが難しく、「よっしゃ、やったりましょ」の気持ちで引き受けていたら、3月末がとんでもないことになりました。
まあ、他にもいろいろと要因はあるんですが、とにかく、3月末は地獄のような日々で、休みが全然なく、奥さんも「バカじゃないの」と呆れてました。
結果、3月末は、毎日が何かのリリースという緊張感溢れる日々となったものの、一つも事故なくリリースできてホッとしております。
おかげさまで、3月末で締まった2021年度も目標の営業利益を大幅に達成して、スタッフの皆に決算賞与を出せてよかった。
2022年度も既に見通しが明るいんですが、いい加減もう少し仕事のペースを落としたい気持ちでして、旅行などに行きたいのに、その時間がとれそうもなく、とりあえず、稼げる時は稼ぐか、という気持ちでいる管理人です。
また、世界に目を向けると、ロシアがウクライナに侵攻して、一般市民まで被害を被る凄惨な事態になっていると報道されています。
そのあたり勉強してない人なので、政治的な話についてのコメントは基本的に控えている管理人なのですが、我々のように普通に暮らしたい人がその生活を脅かされるどころか、その生活ができない、という状態になっているのだと思うと、胸が痛みます。
事態が解決に向かい、一日も早く、ウクライナの方も、ロシアの方も、平穏な日々が送れるようになることを願います。
なんとかならないものかなぁ…。
そして、コロナです。
3月21日を最後に、東京都に発令されていたまん防が解除になりました。
さすがに周りにも感染者が多数出てきてまして、もう、管理人自身が罹患しても、全く不思議ではない状況。
この後、また、第何波だかが予想されてたりするんですが、ホント、そろそろ終息してもらえないものだろうか。
職場での常時マスクは、息が苦しくなるし、暑いしでたまりません。
早く、コロナ前の状態に戻りたい…というか、この状態じゃ、この後、戻れるのかすら心配…。
とにかく、終息までは、辛抱したいと思います。
さて、そんな忙しい仕事の合間を縫って読んでいたのが、ちょうど一年くらい前になるんですね、同じ時代を描いた「炎環」以来となる永井路子先生の作品「北条政子」です。
今年のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の影響もありますが、「炎環」がめちゃくちゃ面白かったので、同じ永井路子先生の代表作だという「北条政子」も読まないわけにはいかないだろう、ということで手にとってみたわけですが、まあ、面白くないわけがありませんね、面白かったです。
読み始めて、即「あー、そうだ、これだ、永井路子先生だ」と思ったんですが、タイトル通り北条政子が主人公なのはもちろん、こう、北条政子の心情を現代的な言葉遣いで描写する感じが、まさに永井路子先生ならではな感じで、管理人、このパターン結構好きなんですよねぇ。
政子の気持ちを、こう、なんというか、他の方の歴史小説とはちょっと違って、現代的かつ口語的にしつつ、若干、ラブコメ感も漂う気がしないでもない感じは、どうなんでしょう、歴史が好きな女性の方にはウケるんじゃないかと思っていたりします。
あ、女性の作品であるにもかかわらず、きわどい描写もわりとありまして、永井路子先生の引き出しの深さも感じさせます。
内容は、政子21歳からのスタートでして、もう、源頼朝と出会うところからの始まりです。
なので、それ以前の政子が云々とかはありません。
たちまち、頼朝に心をズキューンと打たれてしまって、あとはもう、皆さん、ご存知の流れで一挙にいきます。
管理人は、NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」を見てますので、もう、完全に登場人物は「鎌倉殿の13人」のキャストの方を思い浮かべなら読むことになってしまいましたが、しかし、これが結構マッチしてまして、北条政子は完全に小池栄子さんでしたし、源頼朝は大泉洋さんでした。
あ、頼朝はどうかなぁ、そこまでじゃないかなぁ、まあいいか。
最も「鎌倉殿の13人」でキャスティングされている人物と違っていたのは、政子の弟で「鎌倉殿の13人」の主人公 小栗旬くん演じる北条義時でしたねぇ。
本作での義時は寡黙です。頭はキレますが寡黙です。
そして、そんなに登場しません。(笑)
まあ、本作は政子が主人公ですから当然っちゃ当然なんですが。
なので、もし、本作を「鎌倉殿の13人」の予習として読もうと思っている方がいらっしゃったら、予習になるか否かと言われれば、予習にはなります、が、義時は全然出てこないので、そういう作品ではない、という心持ちで読んでいただくとよろしいかと思います。
しかし、本作を読んで予習してみてわかったんですが、本作のようにこの後すすむとすれば、この後の「鎌倉殿の13人」は、かなりエグいです。
当時の世がそうだったということなんでしょうけど、人間の醜悪な部分ばかりが見えてしまう、目を覆いたくなるようなエピソードが次から次へと発生するんですね。
管理人、この時代のことは不勉強ですので、鎌倉幕府設立とそれ以降が、ここまで地獄のような状態だったということは、本作を読むまで知りませんでした。
今のような、ちょっとクスっとくるようなやりとりは、後半見られないかもしれません。
だから、三谷幸喜さんは、今のうちに笑いをとっているのかなぁ…?
多少、本作と異なるところも出てくるのかもしれませんが、本当にこの時代、裏切りや足の引っ張り合いが酷くて、どうしようもありません。
今、仲良くしている人が、将来どうなるか…。
本作は基本的に史実に基づいて書かれていると思うので、「鎌倉殿の13人」もそこまで大きくズレはしないのでしょう、それを考えると、この後は本当に見ものです。(結局、楽しみにはしている)
なんだか「鎌倉殿の13人」について語ることになってしまったので戻すと、前述の通り、本作は政子が21歳で源頼朝と出会うところから描かれますが、最後を迎えるところまでは描かれません。
どこまでかは、読んで確認してもらいたいんですが、わりといいところで「え、待て待て、まだまだここからじゃね?」ってところで終わります。
そこは、永井路子先生が狙ったんでしょうねぇきっと。
但し、そこまででも割とお腹いっぱいになるので、読みごたえは十分ですのでご安心を。
政子は、日本三大悪女の一人とされるらしいのですが、本作では、その雰囲気はありません。
どこが悪女?という感じです。
本作が発表された当時、一般的に言われている政子像とは真逆の政子が描かれたことは、なかなかのインパクトだったんじゃないかと、勝手に思ってます。
本作での政子は、周囲には強い姿を見せはするものの、夫の浮気を心配するし、浮気相手に嫉妬するし、母として子供たちのことを想い泣くしで、もう、本当に普通の女性。
永井路子先生が、その政子の心情をモリモリ描いてくれます。
しかし、頼朝の妻であるということと、自分がやらねば鎌倉が終る、という使命感で自分自身を奮い立たせて、いろいろと動くことになり、それが、結果、尼将軍(あましょうぐん)と呼ばれるまでに至る感じ。
ややネタバレになりますが、良くも悪くも政子は長生きするんですよねぇ。
なので、良いことも悪いことも、全て受け止めていくことになります。
そして、本作を読んでいると、それはもう、気の毒なくらい不幸なことが多い。
もし、自分が同じ立場だったとしたら、果たして政子のように何度も何度も立ちあがれるかどうか。
その不幸が、この後、「鎌倉殿の13人」で小池栄子さんを襲うのかと思うと、どんな政子になっていくのか、逆に楽しみでもあるくらいです。
「鎌倉殿の13人」は義時の活躍もさることながら、政子の身に降りかかる不幸も注目してみていきたいと思えました。
ということで、今回は、いつもにも増して、全くレビューにならないレビューになりましたが、だって、描かれるエピソードが、どれも、驚愕度が強すぎて、下手に口に出せないのですよね…。
大姫の話とか、静御前の話とか、阿野全成(あのぜんじょう)の話とか、息子 頼家(よりいえ)・実朝(さねとも)の話とか、牧の方(まきのかた、鎌倉殿の13人では宮沢りえさんが演じてます)の話とか、比企能員(ひきよしかず)の話とか、三浦義村の話とか…ああ、ほら、もう、これだけで、ちょっとネタバレ感があるくらい。
今、関係がよさそうな方々、この後、すごいですから…。
なので、次々に起こるエピソードは本作を読んで確認してもらえればなぁと思います。
「鎌倉殿の13人」でも描かれると思うんですけどね、先に本作を読んでおくと、尚、面白いんじゃないかなぁと思います。
っていうか、予習しておかないと、この後のエピソードの多さについていけないかもしれない。
これから、小池栄子さん演じる北条政子がどうなっていくのか、気になる方もそうでない方も、その名を聞いたことがないという人がいないんじゃないかと思える鎌倉幕府を創設した源頼朝の奥さんであり、後に尼御台(あまみだい)と呼ばれる女帝「北条政子」を、バリバリの女性目線で描いた本作、是非、読んでみてください。
面白いですよぉ。
歴史には浪漫がある。
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